正義と微笑

numb_86のブログ

顧客を「神」と崇めることで成り立っている企業、労働ダンピングで成り立っている企業

 「お客様は神様です」という人の正体:儲けている人の場合と、儲けていない人の場合 - 常夏島日記

 本来基本的にはお客さんは、経営の側から選ぶことができます。
 会社は、来て欲しくないお客さんと取引する必要は、本来ないです。だって双方の合意に基づく契約なんだもん。
(中略)
 なぜ、お客さんのほうにパワーバランスが偏っているのか。それは、そういうお客さんも相手しないと経営が成り立たないからです。どんな相手でも自分が提供できるものを買ってくれる人は良いお客さんだ、という卑屈なことを経営が考えているからです。

 お願いセールスは古い、これからは問題解決型営業の時代だと、就活のときに聞いた気がする。だけど、社を挙げて、お願いセールスしてるんだもんなあ。「相互の合意に基づいて」契約しているのではなく、こちらが頭を下げてお願いして、「預金して頂いている」「融資を受けて頂いている」のだ。こちらから客を選別できる状況には、程遠い。

 どういうお客さんを相手にしたらより儲かるかということを、そういう経営者は考えていません。なぜそうなるかというと、他人と同じものしか提供しようとしないからです。

 そう、我々には、特筆するものが何もない。大したことのない商品と大したことのないサービスしか、持っていない。利殖に役立つ商品も、便利なサービスも、提供していない。
 冒頭のブログとはまったく別個に、次のエントリを読んでいたのだが、突然自分の中でつながった。

 低賃金を前提にした産業は日本から出て行け 産業の空洞化など恐れるに足りぬ - Munchener Brucke

 このエントリでkechackさんは、低賃金を前提として成り立っている企業を批判している。そんな企業は滅びろと。
 一部の企業、産業は、なぜ低賃金を前提としているのか。そうじゃないと組織を維持できないからだ。それはどういうことかと言うと、満足いく収益を得られていないということ。だから、人件費を抑えるべく、従業員を不当に安く買いたたく。それでは、どうして収益を得られないのだろう。いろんな要素があるだろうけど、答えの一つが、価格競争。値下げ競争で、どんどん商品の価格が下がっていく。だから利益が少なくなる。ではなぜ、価格競争は起こってしまう?商品の質で勝負できないから。高品質でニーズの高い商品ならば、周りに合わせて価格を下げたりしなくても、やっていける。だけど平凡な商品しか売り出せない企業は、価格を下げることでライバル会社との差別化を図るしかない。
 極端に言えば我々も、本来は、淘汰されるべき存在なのかもしれない。価値あるものは何も提供していないのだから。代替可能。うちでなきゃいけないことなんて、あるだろうか?どこの金融機関でも出来ますよ?俺たちは、真に価値あるものを、何も提供していない。社会に貢献していないのだ。お願いセールスしまくることで、ひたすら頭を下げて既存先との関係を維持することで、何とか存続している。社会に価値を提供し、その対価としてカネをもらうのが、本当のはずなのに。そこには程遠い。


 上手く言えないな。自分の中でまとまらない。
 とにかく、言いたいことは、我々はもっと、価値あるものを社会・顧客に提供できるように努力すべきということだ。それが企業としての正しい在り方だろう。また、顧客の選別を可能にし、顧客と対等な関係を築くことにもつながる。
 低賃金を前提にしている企業も、どんな顧客にも媚び続けるしかない企業も、ろくなものではないのだろう。そして両方とも、高付加価値の商品を提供できていないことが、原因なのだと思う。付加価値の低い商品しか提供できないから、価格の安さで勝負するしかないし、どんなにタチの悪い相手であっても「お客様」扱いしなければならなくなってしまう。