正義と微笑

numb_86のブログ

ミメーシス

 宮台真司氏の著書は読んだことがないですし、そのくせあまりいいイメージは持っていないのですが、この発言は心に響くものがありました。

 ヴァーチューとは何か。プラトンからニーチェハイデガーを通じてアドルノまで受け継がれたミメーシス(摸倣的感染)*1の概念が手掛かりです。ヴァーチューとは人から人へ感染する力。僕は、極左廣松渉先生や極右の小室直樹先生が何を言っているのかよく分からないまま、ただその異様なオーラに「感染」を起こし、箸の上げ下ろしまで真似ようとして学問の世界に入ってきました。(中略)僕は真性右翼なので、内から湧き上がるものによって行動し、他者を「感染」させる人物だけを評価する。


表現者 2007年 03月号 pp38-39



 いい表現だなあ、と。人への「感染」ですか。この発言は、教育改革についての座談会の席での発言なのですが、たしかに、言葉で伝えられるもの、論理的なものより、言葉では表現できない、相手の心を動かす「何か」のほうが大事かもしれませんね。
 仕事でも一緒かもしれません。ロジックも大事ですが、相手の心に何かを残すことのほうが、より重要であるようにも思ったりします。精一杯のセールス・サービスを繰り返すことによって、相手の心に、あるいは社会に、自分の遺伝子のようなもの*2をバラまいていく。拡散させていく。俺の存在を残していく。いつかそれが積み重なって、何か大きなものを生み出すかもしれません。



表現者 2007年 03月号 [雑誌]

表現者 2007年 03月号 [雑誌]

*1:グーグルで検索すると「感染的模倣」のほうが主流のようです。誤植?

*2:これがミームという奴だろうか?