正義と微笑

numb_86のブログ

イメージ戦略

 今週も、相も変わらずカブに乗っていたが、小学校に咲いた桜がきれいだった。妙に感傷的な、切ない気分になった。なぜだろう。卒業式にまつわるエピソードなんて何もないのに。全くない。それなのに、あの景色を見た俺は、心地よさや懐かしさのようなものを感じていた。
 「桜」というものに、何らかのイメージのようなものを抱いているからだろう。いい表現ではないけど、固定観念というか、刷り込みというか。「桜」を見ると「卒業」や「出会いと別れ」が連想されるようになっている。

売れる理由は、「品質の高さ」だけとは限らない

 前回少し書いたが、「あまり意味がない(感じられない)から」という理由で定積を解約されてしまったことがある。これはけっこう、重要なことのように思える。
 はっきり言って、金融機関で扱ってる商品なんて、どれも似たようなものだ。品質そのものには、差がない。
 だからこそ、イメージ戦略が重要になる。意味付けというか。商品そのものの力ではなく、商品に対するイメージを向上させることで、販促していく。その商品を持つこと/身につけること/利用することが、カッコイイ/クール/オシャレ、そう消費者に思わせる。そして、商品のイメージやブランドを端的に表現・発信したのものが、いわゆる"キャッチコピー"なのだろう。
 イメージ戦略が成功すれば、ライバル商品よりも品質が劣っていても、売り上げで勝てる可能性が出てくる。品質で差別化できないのなら、イメージ戦略に力を入れるのも手だろう。

定積のイメージ戦略

 定積なんて、別に大した商品ではない。毎月決まった額を積み立てていき、満期が来たらまとまった資金が手元に残る。ただそれだけだ。利息*1もほとんど付かない。「意味がない」という顧客の言い分も、十分わかる。具体的な目的のない人にとっては、毎月お金を取られるだけだもんね。そして満期が来たら、大した利息も付かずに手元に戻ってくる。何だか無駄なやり取りに思える。
 じゃあ、何の魅力もないのか?使い勝手や使用価値はゼロなのか?そうは思えない。魅力的な側面も、あるはずだ。決して強がりではなく、本気でそう思う。生きる道はある。定積にも、まだまだ意味はある。
 思い付くままに書きだしてみよう。

  • 適度な強制力、適度な解約のしにくさ
    • 顧客が店頭で入金する場合は別だが、集金や自振の場合、半ば強制的に入金が行われる。そのため、意思や自制心が弱い人でも、無理なく貯蓄できる。また、それまで貯めたお金を途中で使おうと思ったら、解約という手続きを踏まないといけない。そのため、貯めたお金を使おうという誘惑に駆られても、安易に手を付けずに済む。
  • 自振なら、勝手に貯まる
    • 先ほど、「適度な強制力がある」と書いたが、自振の場合掛込日が来たら勝手に口座から引き落とされるため、特にその傾向が強い。給料日の翌日にでも引き落とされるようにしとけば、自然と貯蓄できるはず。よく言われる事だけど、余ったカネを貯金するのではなく、貯金して残った分で生活するようにしていく。そのためのツールとして、自動的に資金をつくりだすための仕組みとして、定期積金を使えないだろうか。
  • 集金なら、情報提供や相談ができる
    • 集金の場合、毎月、我々担当者が自宅や職場に伺うことになる。そうすればその際に、資産形成や融資について最新の情報を提供したり、顧客の相談に乗ったりすることが出来る。お金に関する相談相手として、我々信用金庫職員を利用できるのだ。知識が不足している人にとっては、大きな魅力なのでは?毎月顔を合わせるが面倒なら自振にすればいいだけだし。

 あとは、これらの特徴を効果的に伝えるために、端的な「キャッチコピー」を用意したり、「標準話法」をつくったり。
 質で勝負できないのだから、どういうやり方で売り込むかだ。「意味がない」と言わせず、「意味」を感じさせろ。「定期積金」というものが、素晴らしく、魅力的で価値あるものだと、刷り込むんだ。ごく自然にポジティブなイメージが浮かぶような状態になるよう、セールスしていく。

*1:正確には、「利息」じゃなく「給付補てん金」。