正義と微笑

numb_86のブログ

思考実験

 子供の頃のことを思い出した。誰に話すようなことでもないから、ここに書く。
 俺は、ブロックで遊ぶのが好きだった*1。最初に与えられた頃は普通の遊び方をしていたんだが、そのうちに、ブロックを使ってサッカーをさせるようになった。
 ブロックを二つぐらいくっつけてそれをユニット・選手にして、小さな円形のブロックをボールに見立てた。実家のお茶の間に敷かれてる畳が、フィールドだ。まあ、一種のごっこ遊びだな。サッカーチームごっこ。
 といっても、友達と一緒にサッカーごっこをするわけじゃない*2。両方の選手を俺が動かしてた。そんなの何が楽しいんだよって思うかもしれないけど、楽しかったよ。俺の頭の中では、サッカーの試合が繰り広げられてた。ここでこの選手がパス出して、それをこの選手がインターセプトして…、っていう具合に頭の中でシミュレーションしてさ。それに基づいてブロックを動かしていく。
 イレギュラーの要素を入れるために、自分の想像よりもブロックの動きを優先させることもあった。エアホッケーみたいに、選手(に見立てたブロック)でボールを弾き、その結果ボールがどっちの方向に、どれぐらいの距離飛んでったか、などを試合に反映させたりして。まあそれだって、俺の力加減ひとつだけどね。
 だんだん、ブロックを動かすことより、シミュレーションや記録をすることのほうが、楽しくなっていった。
 結果や成績を、ノートに記録した。順位表を書いて、勝ち点や得失点差を計算して。さっきシミュレーションなんて書いたけど、実際はただの子供の妄想だ。それでも、自分なりにけっこう作り込んでいた気がする。
 チームだけじゃない。個人の成績も管理してた。選手ごとに適性を設定して。そして試合のとき、結果を出すとき、頭の中でシミュレーションするんだ。コイツはこういう動きをして、試合結果はこうなるかなと。そして、得点ランキングやアシストランキングを毎節ごとに書いていった。何度もいうけど、シミュレーションなんて大層なものじゃない。ただの空想。それでも、自分なりにノートに記録して、架空のリーグ、シーズンを構築していく。
 キャンプなんかもやったんだよ。こういうメニューをやって、こういう能力を伸ばしてとか。マネジメントに興味があったのかもしれないね。管理というか。運営していく。トレードと補強とか、オフシーズンについてもやってたのかな…。それは覚えてないな…。
 俺が小学校に入るかどうかくらいのときに、Jリーグが発足したんだよな。みんなサッカーやってた。人見知りの俺も、休み時間や昼休みのサッカーは楽しかった。で、その頃、Jリーグ1年目のデータブックを買ってもらったんだよ。全試合のデータはもちろん、様々な統計やそれの分析が書いてある本。いろんな切り口から、面白くおかしく書かれてあって、子供の俺でも楽しめた。その本を、それこそ穴があくほど読んだんだ。あれに影響を受けたのかもしれないなあ。


 本当に、誰に話すような内容でもない。オチもないし。
 でも、飽きっぽくて、何にも夢中になれなくて、趣味らしい趣味もない俺が、自分から積極的にのめり込んでいった数少ない事例なんだ。誰に言われるでもなく、人目を気にするでもなく、純粋に好きなことをやっていた。
 なのに俺はそのことを、ずっと忘れてたんだよな。たまに思い出してたような気もするけど、取るに足らない過去だと思って、またすぐに忘れてた。
 だから、今度は忘れないように、ここに書き残しておく。

*1:いま調べたんですが、「井型ブロック」と呼ぶタイプのものです。まさにこの画像のやつです。緑色のふたつは、見たことないですが。ブロックで遊び尽くした俺が知らないってことは、近年出たパーツなんでしょうね。

*2:そもそも、「友達と遊ぶ」という発想がない子供でした。幼稚園は苦痛だったし。一人が一番気楽だね。

広告を非表示にする