正義と微笑

numb_86のブログ

宇宙と武士道

 スティーブン・ホーキング博士「宇宙は神が設計していない、自己創造するのみ」 : 2のまとめR



 宇宙はどうやって生まれたのか。神はいるのか。
 こういう話題は高い関心を集めますよね。普通の人は哲学や宗教に関心なんてないでしょうが、宇宙とか神とかには、人を惹きつける何かがあるのでしょう。ロマンってやつでしょうか?



 新渡戸稲造は『武士道』のなかで、次のように述べています。

人間と宇宙はひとしく精神的かつ道徳的なものであるとされた。武士道の考えは「宇宙の進行は非道徳的なものである」とするハックスレーの判断とまったく異なっている。


新渡戸稲造『武士道』知的生きかた文庫 p29


 『武士道』は宇宙論を語ったものではないので、これ以上は詳しく書かれていません。新渡戸はキリスト教徒でしたが、「神」についても特に書かれていません。ですが、彼が、「宇宙の進行は決して無秩序なものではない」と考えていたのは、間違いないでしょう。
 私もまあ、神を信じるほうですかね。実際にそうであるから、というよりも、そう考えたほうがいいから、という理由で「神のような何か」を信じている気がします。世界が、そして宇宙が、ただ物理法則に従って無秩序に拡がっていくだけのものだとは、思いたくない。
 神や意思や道徳が全て虚構であったとしても、それらがあると仮定して世界を観たほうが、安寧に生きられるんじゃないでしょうか。国家も人権も貨幣も、人間が作り出した虚構であり物語なのでしょうし。物語を解体することが近代的で科学的なのだとする考え方には、強い違和感を覚えます。物語を解体し尽くした先に待っているのは、進歩でも文明社会でもなく、虚無だけではないでしょうか。


武士道―人に勝ち、自分に克つ強靭な精神力を鍛える   知的生きかた文庫

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