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正義と微笑

numb_86のブログ

零細フリーランスが学んだ、商売の仕組み

 別に食えてないし、知り合いに紹介してもらっただけなので、あまり偉そうなことは言えないけど。
 それでも、ウェブサイト制作の仕事を請け負うことで、学んだというか思うことがあるので、まとめておく。


 くどいようだが、俺は本当に、大したスキルを持っていない。
 それでも仕事をもらえたのは、「相手の需要を満たした」からだと思う。
 先方は、ウェブサイトをつくる必要があったが、自分ではつくれない。かと言って、業者に頼むと費用がかかり過ぎる。
 一方の俺は、大したスキルを持っていないけれど、その分、料金に対するこだわりが少ない。むしろ「勉強」や「実績」になるし、仕事をもらえるだけでありがたい。*1
 ここで、お互いのニーズが合致した。


 あんまり「スキルがない」を連呼するのは、顧客に対しても失礼かもしれない。それでも、自己評価はやっぱり低い。自分にスキルがあるとは、とても思えない。
 だけど重要なのは、「相手にとってどうか」ということなのだ。自己評価は問題ではない。
 自分では「価値がない」と思うようなものであっても、誰かの需要を満たし、「報酬を払う価値がある」と思ってくれる人がいるのなら、それは仕事や商売として成り立つ。
 逆に言えば、いくら自己評価が高くても、そして実際に高い能力であったとしても、誰の需要も満たせないのであれば、それは仕事としては成り立たない。


 世の中にある仕事や商売の多くは、高い能力によって成り立っているというより、その能力を買ってくれる人を見つけることで、成り立っているのではないだろうか。


 今回の俺のケースもそうだ。
 あまり詳しくは書かないけど、今回仕事を依頼して下さった方は、ウェブサイトをつくる必要があるんだけど、パソコンやインターネット全般に対して、あまり詳しくない。ページ作りはもちろん、サーバーを借りたり独自ドメインを取得したりするのも、難しい。
 俺の感覚だと、「簡単ですし、慣れればすぐに出来るようになると思いますよ」という感じなんだが、それは俺の感覚に過ぎない。その方にとっては、難しい作業なのだ。腰を据えて取り組む時間を確保できない、という問題もある。
 だから、俺のささやかなスキルに、お金を払ってくださる。


 誰にだって、得意不得意がある。
 その方はパソコンやウェブ系が苦手だが、俺は、料理が苦手だ。まったく出来ない。
 野菜をブツ切りにしてフライパンで炒める、ぐらいのことも、出来ない。多くの人からすれば「簡単ですし、慣れればすぐに出来るようになると思いますよ」という話だと思うんだが、俺には出来ないし、やろうとも思わない。
 だから、格安でちょっとした手作り料理を提供してくれるサービスがあったら、利用するかもしれない。


 こんな感じで、「ちょっと得意な人が、ものすごく苦手な人にサービスや商品を提供する」というのが、商売の基本的な形なのではないだろうか。


 「自分が勝てそうな場所で勝負する」とも重なるところがあるが、スキルを伸ばす努力だけでなく、そのスキルを買ってくれそうな人を探す努力も、重要なのかもしれない。世の中の多くの人は、特殊なスキルなど持てないのだから。

*1:資金繰りが苦しくなってきたから、たくさんもらえるに越したことはないけど。