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正義と微笑

numb_86のブログ

ニート生活で気付いた、俺に足りなかった5つのもの

 するっとバイト生活に突入したから、あまり、ニート生活の総括的な記事を書いていなかった。
 ここでちょっと、振り返っておく。まとめておく。自分の今後に活かすために。
 実際のニート生活に基いて書いているので、ニート的なライフスタイルに憧れる人の参考になれば。


 はっきり言って、上手くいかなかった。日々の生活そのものは満足のいくものだったけど、同時に、自分の実力不足を何度も痛感した。「新しい生き方」なんて言ってるけど、全然出来てなかった。ただ貯金を食い潰していただけ。オルタナティブな生き方なんて、ちっとも示せなかった。自分の口だけ番長ぶりに、何度も苛立った。
 では、何が足りなかったのか。より完璧なニート生活のためには、何が必要だったのか。

人脈

 人脈が全て。そう言ってもいいくらいだと思う。phaさんが、「マイノリティこそ群れるべき」という趣旨の文章を書いてたけど、本当にそう思う。人のつながりが、全てを運んでくる。
 ウェブ制作の仕事、今のアルバイト、読売新聞からの取材。全て、自分で売り込んだのではなく、人からの紹介という形で得た。紹介してもらった先で、また新しいことを紹介してもらう、なんていうこともあった。「なむ」としての人脈だけでなく、前職の同僚が単発のアルバイトを紹介してくれたこともあった。
 こうやってのうのうとブログを書いていられるのも、今のアルバイト先を紹介してもらったから。いろんな人に支えられている。道徳論とかじゃなくて、事実として、そうなのだ。もっと新しい人と会ったり、出会った人との関係構築に力を入れるべきだったのかもしれない。
 「ソーシャル」や「つながり」というのは、手垢がつきすぎて安っぽい印象すらあるけど、でもやっぱり、一番大切なんだ。

実務能力

 俺にはとにかく、能力がない。それを何度も痛感した。新しい生き方(働き方)に関心があります、ブログとか書いてます、社会に問題提起してます……。そんなの、大して役に立たない。能力があって初めて、理念や理想が生きてくる。現実では何も出来ないのに机上の空論を並べ立てても、虚しいだけ。
 オルタナティブな生き方を目指しています。そういう主張をする人は増えたけど、実際にそれを実践している人はどれくらいいるのだろう。まあ、既に実現している人はわざわざそれを主張しないだろうから、観測しづらいってのもあるだろうけど。実際に新しい生き方を切り拓くためには、抽象的な理念とか薄っぺらなライフハックとかじゃなくて、実務的な能力が必要なんだよ。ちょっと文章書けます、htmlの基礎知識あります、phpの入門書読みました、そんなレベルじゃ全然足りない。
 食っていくためのスキル。自分でビジネスをやるにしろ、誰かに雇われるにしろ、とにかく、稼げる能力を持たないとダメだ。「普通のサラリーマン」を抜け出したいのなら、なおさらだ。

ビジネス感覚

 ただ能力や才覚があるだけでは不十分で、それをビジネスの形に落とし込まないといけない。
 「新しい生き方」というのは、端的に言えば、「新しい稼ぎ方」だ。社畜にならずに、どうやって自分の食い扶持を稼ぐか。そこが核心。そこをクリアしなければ、全ては絵に描いた餅。
 しかし、お金を稼ぐのは簡単ではない。ちょっとしたアイディアや思い付きなら誰でも出せるけど、それで収益を出すのは至難の業。
 収益を出すためには、ビジネスに仕上げるべきだと思う。それは何も、法人化するとか、組織をつくるとか、そういう話ではない。そうではなくて、心がけというか、マインドの問題。
 俺もそうだけど、「新しい生き方だあ!」とか言ってる人は、アマチュアであることをよしとする価値観を持っている事が多いと思う。作りこまないこと、素人っぽいこと、そういうのを是とする。でもそれじゃあ、ダメなんだ。どうやって収益化するのかプランを考え、集客やマーケティングに取り組み、作品から商品へと変化させ、洗練させていく。そうしないと稼げないし、稼げないと結局、自由を失うことになる。
 安っぽいアマチュア主義は捨てよう。

計画性(ストックと保険)

 何のアテもなく、「何とかなるだろう」の精神で過ごしていた。それ自体は、間違っていなかったと思う。充実したニート期間を過ごせたのは、この楽観主義のおかげである。
 だが、何の計画も持たないのは、どうかと思った。予想通りになんかいかないけど、多少の計画性は持っておきたい。厳密な予定とかではなくて、ストックと保険。
 アイディアのストック。活動や創作のストック。今やっていることが上手くいかなかった場合、次に何をやるのか。何に挑戦してみるのか。そういうストックを、複数用意しておく。立ち止まってしまうことだけは、避けたい。時間が勿体無いし。
 保険。もし、もし万が一上手くいかなかった場合、どうするか。その計画もあったほうがいい。一時的にバイトをしよう、就職しよう、地元に帰ろう。そういう、自分なりのセーフティーネットや逃げ道を用意しておく。そうすれば、心の安定を保てる。
 楽観主義と、したたかさ。その両立。

実績

 人に何かを売り込むとき、何かを説明するとき。モノを言うのは実績だ。目に見える、客観的な実績。
 志や理想だけで人を振り向かせるのは難しい。応援ぐらいはしてくれるかもしれないが、何かを提供してくれはしない。
 それに、口だけなら何とでも言える。
 自分の主張やビジョンに説得力を持たせるには、その裏付けが必要だ。一番手っ取り早いのが、実績。自分は何をしました、これを作りました、こんな成果を出しました。そういう、客観的な証明。
 ライターになれたのは、幸運だった。ウェブメディアで、カネをもらって記事を書いたことがある。そういう実績があれば、例えば、ライターの求人に対して応募しやすくなる。『社畜クエスト』がバズったのも、そうだ。大手ニュースサイトに取り上げてもらうことが出来た。自分で一人で「大人気のゲームです!」と言っているのとは訳が違う。
 こういう実績が出来れば、それを足がかりにして、さらに先に進める。どんなに壮大なビジョンを描いても、一足飛びでそこに辿り着けるわけではない。実績を積み重ねないといけない。何度も痛感した。
 会社員という身分や肩書を捨てるのならば、自分の実力で道を切り拓いていかないといけない。そして実力を証明するためには、実績を獲得しないといけない。そうしないといつまでも、口先だけの男のままだ。


***


 実務的な能力に基いて成果物を生み出し、それをビジネスとして成り立たせ、人脈を活かして洗練させ、売り込み、収益や実績を得る。それを計画的に繰り返す。そんな感じなのだろうか?
 人脈、実務能力、ビジネス感覚、計画性、実績。それらがあれば、「次」のニート生活は上手くいくのだろうか。分からない。だけど、必要条件であるのは間違いない。とにかく、何度も何度も、「実力不足」を痛感させられた。「自分は口だけだな」ということも、何度も意識した。
 いま働いている場所は、自分の実力を高めるのに適した場所だと思う。自分にその意思があれば、だけど。入って半年が経ち、ようやく当事者意識が少し出てきた。
 今の俺の最大の課題は「実力不足」であり、業務を通してそれを克服できそうなのだから、とにかくやるしかない。