正義と微笑

numb_86のブログ

利益と雇用はなぜ素晴らしいのか

 景気回復は万病に効く。
 多くの社会問題は、突き詰めていけば「カネが無い」というところに行き着く。
 俺は以前から、若者の労働環境とか、引きこもり問題とか、そういう問題に関心があるけど、それらも、景気回復に伴う労働市場の改善が実現されれば、かなりマシになる。
 ここらへんは、以前にも書いた。
 稼がなければ、その問題は解決しない - 正義と微笑
 カネの話 - 正義と微笑


 「景気回復」や「経済成長」の定義は難しいし、俺には出来ない。*1
 取り敢えず、多くの企業が安定的に利益を出している状態、ということにする。
 ではなぜ、企業が利益を出すのは素晴らしいことなのか。


 この記事によくまとまっていたので、紹介する。
 Taejunomics(今度こそ)転職します
 第一に、税収が増える。
 第二に、投資家(株主)にリターンを返せる。投資家の多くは年金基金であり、企業が利益をあげ、株価を高めることが出来れば、その利益は年金の受給者に返ってくる。
 第三に、社会に価値を提供する。利益を出すためには、何らかのプロダクトやサービスを提供しなければならない。そしてそれは、社会の便益を高める。
 第四に、雇用を生み出せる。


 どれも全て重要だが、個人的には特に、「雇用を生み出す」に関心がある。雇用こそが、企業の最大の社会貢献だとすら思っている。大半の人は自分で雇用をつくることは出来ないのだから、利益出している企業が雇用を増やしてくれることには、大きな意味がある。
 そして、雇用(求人)が増えれば、つまり労働市場における需要が高まれば、「ブラック企業」の淘汰も可能になるし、就労支援にも新しい可能性が出てくる。ここらへんの話も、以前書いた。
 ひきこもりを巡る、二つの潮流 - 正義と微笑
 「食い扶持」を創る - 正義と微笑


 引きこもり、若年無業者、若者ホームレス。
 こういった問題へのアプローチには様々なものがある。どれも必要だろうし、何が「正解」なのかは誰にも分からないのかもしれない。ただ、個人的な価値観でいえば、やはり、「雇用を豊富に用意すること」が、王道であり正攻法であるように思える。
 単に、生きるために必要なカネを得られるからというだけではない。雇用には、もっと大きな効用がある。


 それについても、参考になる記事があった。
 Like a rolling stone:28歳になって考える「将来やりたいこと」

今携わっている案件でも、その案件がとある国で生んでいる雇用が移民の人々の受け皿になり、新天地での生活基盤つくりに対して、金銭面だけではなくコミュニティへの包括も通じて大きな助けになっていることを知った。


雇用の素晴らしい点は主に二つある。
1.「生存欲求」「所属欲求」「承認欲求」「自己実現欲求」の全ての欲求を満たす機能を持っていること。他の多くのアプローチはこの中の一つか二つにその機能は限定されてしまう。
2.雇用は企業の規模拡大に比例して増えていく変数であるため、市場・株式会社という資本主義システムにおけるイノベーションを最大限活用できること。


多くの多様な雇用の先には、やる気と才能を持った人が適切に評価され価値を生む社会がある。そのような社会は本当に素晴らしいと思う。そしてこれは日本、発展国、途上国関係なく当てはまるはず。


 雇用は、生活に必要なカネを与えてくれる。コミュニティとしての役割を果たしている。社会参加のための手段でもある。成長のための機会を提供してくれる。自尊心や自己肯定感を与えてくれる。
 実に様々な効用がある。


 個人的にも、身に覚えがある。
 元ひきこもりで、かなり重度のコミュ障だったが、会社勤めを通じて、変化することが出来た。
 ある幸福な社畜の記録 - 正義と微笑
 引きこもり等の「社会復帰」にはやはり、就労が一番だと思う。まともな雇用が少ないから、就労支援がネガティブな印象を持たれてしまうだけで。そして、良質な雇用を増やしていくためにも、企業は利益を出さなければならないのだ。


 よく言われるように、戦後日本は、公共が果たすべき福祉の役割を、企業が担ってきたのだろう。確かにそれは、改善すべきだと思う。雇用から漏れてしまった人にも、必要な福祉が行き届くような仕組みをつくらないといけない。
 だが、それは簡単なことではないし、時間もかかる。現状においては、雇用を創出していくことが一番だと思う。そして何より、手厚い福祉を用意するためには、経済成長が不可欠なのであり、結局、企業が利益を出すしかないというところに行き着く。


 ここからは、自分の話。
 関心は何も変わっていない。若者の労働環境とか、自己肯定感とか。
 そしてそれらを解決するためには、雇用創出や、そのための経済成長こそが、一番有効なアプローチだと感じている。
 また、自由な働き方や生き方を実現するという理想の実現のためには、とにかく「稼ぐ力」が不可欠だと感じている。それが無いから、自由を捨てて社畜になってしまう訳で。
 だから今はとにかく、ビジネスの世界で頑張りたい。口先だけというのが一番情けないから、まずは自分が、「稼げる能力」を身に付けたい。カネや経済成長が大事だと言いながら、自分は何の富も創出できないようでは、ダメすぎる。
 まずは自分が、所属企業を通じて、社会に価値や富を提供できるようになりたい。

*1:GDPや株価が上昇しても、「それは真の経済成長ではない!」みたいな論調が必ず出てくるし。