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正義と微笑

numb_86のブログ

なぜ労働組合はダメになったのか

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140105-00000016-kana-l14


 上記の記事では、ブラック企業が蔓延る要因として、労使関係の変化を挙げている。
 労働組合のない企業が増え、企業と労働者の力関係が大きく変質、その結果労働環境が著しく悪化した。それがブラック企業を生み出したのだと言う。


 確かに、労働組合が機能していない企業が増えたのは間違いないだろう。
 ただ、その原因は、労組自身の怠惰によるものだと私は思っている。経営者側が意図的に労組を廃していったというより、労組自身の怠慢により、魅力や役割が無くなり、勝手に自滅していった。そんな印象がある。


 勤務先に労働組合があったとして、そこに入りたがる若者がどれだけいるだろうか。
 強制的に加入させられたとして、積極的に活動するだろうか。
 そんな若者はほとんどいないと思う。


 なぜ人々の心は労組から離れていったのか。
 それは、労組が、「雇用の維持や労働環境の改善」という本来の役割を果たさなくなったからだ。
 労組は変質し、逸脱し、堕落し、そして自滅していった。


 まず、明らかに本来の目的とは異なる活動が増えた。
 「労働者の保護」という理念からは明らかにかけ離れた、謎のイベントや交流会、会合、飲み会……。企業によっては旅行や運動会もあるようだ。この時点でもう、若者の多くはうんざりしてしまう。
 当初は、労働者同士の交流を促し、連帯感を高めるという大義があったのかもしれない。だが時代は変わった。今はもう、旅行や運動会なんて逆効果だ。
 それに気付かず、老人たちの楽しみのために空疎なイベントを続けてきたから、若者は労組を忌避するようになったのだろう。


 そして、労働問題とは全く関係のない政治運動。
 上記の「本来の目的とは異なる活動」の一種だが、特にこれはひどい
 なぜ労働組合が、憲法歴史認識について主張し、行動しているのだろうか。個々人がどういう思想を持っていても勝手だが、それは組合とは別の場所でやるべき。当たり前だ。
 もし勤務先の労働組合が「憲法改正反対!」「近隣諸国に心からの謝罪を!」と叫びながら街を練り歩いていたら、普通の若者は、関わろうとはしないだろう。
 思想の中身の問題ではない。労組とは関係のないことを、労組の組織や肩書を使ってやるなということだ。


 最後に、これをいったら身も蓋もないのだが、労働環境の改善にほとんど貢献できなかったという事実。
 ろくに役割を果たせなかったのだから、信頼を失うのは当然。
 俺が知らないだけで、実は見えない貢献をしているのかもしれないが、そうは思えない。そういう話も聞かない。頑張ってるのはむしろ、首都圏青年ユニオンのような、どちらかと言えば新興の労働組合だろう。
 結局、景気がよくなれば労働条件はよくなり、景気が悪くなれば労働条件は悪くなる。ただそれだけの話であり、労組の影響力なんて無いに等しいのではないか。
 私自身、労組のある企業に新卒で就職したが、機能しているとは思えなかった。決起集会を開いて、経営陣と団体交渉をして、それで満足。実際に労働環境が改善したかという観点には、関心を持っていないように思えた。
 だから私は、労働組合の弱体化がブラック企業を生み出したという議論に、懐疑的である。労組は初めから、その役割を果たしていなかった。その一方で、労働問題とは無関係な催事や政治運動に力を入れていった。その結果として当然に、愛想を尽かされ、衰退していった。


 労働組合の本来の考え方や役割が不要だとは、思わない。労働環境が激変していくなかで、その役割はむしろ重要になっていくのかもしれない。だがこのままではダメだ。このままでは、労組は衰退していく一方だろう。


参考:
労働組合 - Wikipedia
メーデー集会なのに反原発・護憲・オスプレイ反対を訴える労組 - Togetterまとめ