正義と微笑

numb_86のブログ

ウェブアプリこそが未来だと思う

 先月から、ちょっとずつJavaScriptを勉強している。

 技術を身につければその分だけ、自分の頭のなかにあるものを表現しやすくなる。その可能性が高まる。
 それに、いま作っているいるものにも寄与するだろう。2014年からやってるんだから早く完成させろよ、という話だが。


 JavaScriptを勉強しているってことは当然、作るのはウェブアプリだ。
 ブラウザで動くアプリ。


 だが世間の流行で言えば、数年前から、ウェブアプリではなくスマホアプリが主流になっている。
 別にウェブアプリが廃れたわけではもちろんないが、勢いや注目度は明らかに、スマホアプリのほうが上だ。


 スマホアプリが注目されるのにはそれ相応の理由があると思うが、自分は、ウェブアプリのほうが好きだ。
 それは本当に、個人的な好みに過ぎないのだけれども。

 でも何となく、いずれはウェブアプリに収斂されていくんじゃないかなあと思っている。

 かつてパソコンのデスクトップアプリが、ウェブに吸い取られていったように。


 パソコンのアプリケーションは、ハードディスクにインストールし、そのパソコンのOSの上で動かすものだった。
 それが常識だった。

 だけどウェブの登場で、状況が大きく変わった。
 デスクトップアプリは今でも現役だけど、ウェブアプリというものが大きな存在感を持つようになった。

 インストールすることなく、サーバーの上で動くアプリ。
 データも手元にはなく、サーバーにある。

参考:記者の眼 - デスクトップの機能をネットワークが吸い取る ---MicrosoftがGoogleを恐れる理由:ITpro (もう10年も前の記事だ)


 こうなったのには、それなりの必然性がある。

 詳しくは、ポール・グレアム「もうひとつの未来への道」というエッセイで書いている。(これに至っては、もう15年くらい前の記事だ)

 単純に言えば、デスクトップアプリよりもウェブアプリのほうが、ユーザーにとっても開発者にとってもメリットがたくさんあったから、というシンプルなものだ。


 もちろん実際には二者択一ではない。

 アプリによってはサーバーよりデスクトップのほうが望ましいこともあるだろう。ポール・グレアムも「Photoshopのようなインタラクティブ性が重要なソフトウェアのユーザは、 計算がデスクトップで行われることを望むだろう」と述べている。


 同じことが、スマホでも起きるんじゃないだろうか。

 上記の「ウェブアプリのメリット」の多くは、スマホであっても当てはまるだろうから。

 そういう議論はかねてから行われている。
例:ティム・バーナーズ=リー 「ウェブアプリこそ未来」 - モジログ


 ではなぜ、自分はそれを好ましいと思うのか。ウェブアプリに好意的な印象を抱くのか。

 スマホアプリよりウェブアプリのほうがウェブの魅力をそのまま体現しているから、だと思う。
 スマホアプリはウェブの理念とそぐわない印象がある。


 自分がなぜウェブが好きなのかは、ここらへんのエントリに書いた。

 私はなぜウェブが好きなのか - 正義と微笑

 なぜオープンソース・ソフトウェアの思想に惹きつけられるのか - 正義と微笑


 自分は、ウェブの透明性や中立性が好きだ。
 何に対しても開かれており、民主的で平等、自由だ。


 スマホアプリはどうしても、クローズドなイメージがある。
 自由なはずのネットが、囲い込まれてしまっている。
 言うまでもなく、プラットフォーマーに。

 AppleGoogleも大好きだけど、どうしても、自由で平等なはずのネットが、彼らに支配されてしまっているかのような印象を抱いてしまう。
 かつてのWindowsマイクロソフトのように。

 生殺与奪権は完全に彼らに握られてしまっている。

 実質的に、彼らの許可を得なければスマホアプリは世に出せない。一度は彼らを通過しなければならない。


 開発においても、彼らが指定する言語を使わないといけない。
 かつてデスクトップアプリを作るときに、C言語を使うことを余儀なくされたように。

 それを避ける技術も色々と出てきているようだけど、まだまだ課題が多いようだ。


 だがウェブアプリならば、プラットフォーマーの許可を得る必要はない。彼らの流儀に従う必要もない。

 かつて多くのベンチャー企業が、好きな言語を使ってマイクロソフトの頭越しにウェブアプリを出したように。その代表格がGoogleだ。
 ちなみにポール・グレアムも、その走りの一人。仲間と共に最初期のウェブアプリを開発し、成功させた。だからこそ彼の言説には説得力が生まれる。


 これは完全に自由で、平等だと思う。
 ウェブの理念そのものだと思う。

 こちらのほうが、望ましい未来に思える。


 ユーザーとしても、要はブラウザが動けばいいのだから、自分の端末やそのOSについてあまり気にしなくてよくなる。
 上記の様々な「ウェブアプリのメリット」を享受できる。


 もっとも、そのメリットを享受するためには、言語や端末がもっと進歩する必要があるが。

 ウェブアプリでスマホアプリに見劣りしない表現や機能を実現するためには、スマホ自体の能力が必要になる。

 ブラウザやプログラム側も、もっと機能を向上させる必要があるのだろう。
 期待されたHTML5も、いろいろと課題が多いらしい。

いまアプリ中心なのは、はっきり言ってスマートフォンがまだショボいからです。HTML5の仕様に必要なものは全部揃っているんで、スマートフォンがもっと速くなれば、Webに戻ってくるはずです。
ASCII.jp:メディアプラットフォーム「note」の作り方(前編)


 だから、ウェブアプリに向かって進むとしても、それはまだ先だと思う。
 自分もこれからスマホアプリを作るかもしれない。

 それでも、好き嫌いでいえば、やっぱりウェブアプリが好きなのだ。