正義と微笑

numb_86のブログ

カクヨムと空き地とゴールドラッシュ

 今年2月末、KADOKAWAはてなによる小説投稿サービス、カクヨムがオープンした。
 KADOKAWAという大手が参入するということで、オープン前から大きな注目を集めていた。
 が、現時点では運営はあまり上手くいっていないようだ。


 私はユーザーではないのだが、外から見ていても、あまりいい印象は持てない。
 システムや仕組みの不備、そしてその責任をユーザーに転嫁し一方的かつ遡及的にペナルティを課す運営、読者選考を謳ったコンテストの開催中にも関わらず、特定の作品を作者にすら無断で運営がゴリ押し……。
 大手が手掛け、しかも後発のサービスのわりには、かなり拙く見える。

 参考:
 【追記3つ有り】カクヨム、半月経たずに撃沈一歩手前っぽくなってる件(危機感持ってくれよ)
 カクヨムは担当者レベルの想定が甘いからもうチョット揉めるだろ


 この騒動を眺めていて思い出したのが、この記事。
 CGMは「他の誰かがお金を出して作った場所」を「俺たちの場所」と思い込ませて、規模を成長させるのが成功の秘訣


 CGMというのは、ユーザー投稿型のメディア。運営ではなくユーザーがコンテンツを作っていく。
 YouTubeニコニコ動画、Pixiv、Twitter、クックパッド、など。カクヨムもそうだ。

 そしてCGMサイトを成功させるためには、ユーザーに「自分たちの居場所」「みんなの遊び場、空き地」だと思わせることが大事だ、というのが上記の記事の趣旨。
 そうすれば、ユーザーやそのコミュニティは盛り上がり、サービスは成長していく。


 カクヨムはそれに失敗しているように見える。
 もちろん主導権や決定権は運営者にあり、彼らが自分たちの利害のために動くのは当然なのだが、それがあまりに露骨だと、ユーザーの間に反感や不信感が生まれてしまい、サービスは育たない。


 もうひとつ思い出しのが、ゴールドラッシュに関する逸話。
 ゴールドラッシュの際に一番儲けたのは、金塊を見つけた人ではなく、金塊を探す人たちに作業着やツルハシを売った人たちである、という話。
 これが実話なのかどうかは知らないが、真理を突いていると思う。


 インターネット上には、金塊を求める人達で溢れている。
 楽してお金持ちになりたい人、何者かになりたい人、承認されることに飢えている人。

 カクヨムもそうだ。作家になりたい人、読んでもらい人ばかりで、読みたい人が全然いない。
 圧倒的な読者不足が、カクヨムの成長を妨げているという側面はあると思う。


 ビジネスという観点から考えると、自分で作品を作ろうとするより、作品を作りたがっている人をターゲットにした商売を始めたほうがいいのだろう。
 供給過多に陥っているカクヨムを見ていて、そう思った。